まっすぐ前を見つめて届け続けてくれた「おはようございます」に、今ありがとうを伝えたい。
駅を行きかう人たちの顔つきは、とりわけ朝ほど無表情に感じられます。それぞれのハードな日常に思い馳せ、まるでそれは「心ここにあらず」といった、そんな印象なのかもしれません。そんなときふと、『武蔵中原駅のヒデキさん(仮)』の「おはようございます!」という大きな挨拶の声を耳にすると、瞬時に今・ここに引き戻され、大切な一日をしっかり意識して過ごさなくては…と我に返るのです。
「挨拶って、してもされても気持ちの良いものでしょう?特に挨拶を返してもらわなくてもちろんいいのだけど、『おはようございます』と返してもらえたときはやっぱり私もとってもうれしくなるんですよ」とほほ笑むヒデキさん(仮)は、生粋の西城秀樹ファンとして趣味はカラオケで熱唱することだそう。
当たり前のようだった、「ヒデキさんのいる武蔵中原駅」も11月末まで
ご自分がしたいから、そんな理由で朝の元気な挨拶をし続けてくれるヒデキさんですが、残念ながらそれも11月いっぱいまで。駅の監視体制が変わり、表立って警備する勤務ではなくなってしまうそう。ヒデキさん、今まで暑い日も寒い日も、変わらずにハートに明かりを灯してくださってありがとうございました!