さかのぼること1ヶ月前…。わらにもすがる思いで飛び込んだ漢方薬局、薬千壽堂薬局
お盆休みを間近に控え、存分に休暇を楽しむべく 「プチ仕事納め」 に向けてスパートをかけていた真夏の盛り。抜けない疲労に息も絶え絶えの編集H子は、取材の道すがら目に留まったある漢方薬局の前に立っておりました。
基本的には取材活動は、事前にアポイントを取って企画や主旨のご説明のうえ許可をいただく段取りなのですがこの日の私は違った!「自分のリアルな相談をしてこよう…。そしてあわよくば取材させてもらおう…」 と定石をかなぐり捨てるほど、“漢方” について学んでみたくなったのです。それだけではなく、こちら元住吉は 『薬千壽堂薬局』 さんはオリエンタル・シックなたたずまいがとても素敵で吸い寄せられてしまいました。
さて早速本題です。
このところ世に聞く女子力なるものから遥かに遠ざかり、「美容と健康」 ならもう躊躇せず「健康」を選ぶ私ですが、天候不順なこの夏に倣うかのようにして、安定しない体調不良に悩まされていました。
ここまでじっくり聞いてもらえるなんて、それだけでも感動!ここぞとばかりに不調を吐き出す
それではH子実例版による 「(ほぼ初めての)本格的漢方ライフ」 をご紹介します。
そもそも「漢方」ってどんな働きがあるのでしょう?
田辺さん:漢方医学は体の調和をとることを重視しています。人間に備わる治癒力を最大限に引き出し、病気を治す事を得意。原因がはっきりしないケースや病人にあまり体力が残っていないなどの症例にも漢方薬は相性がいいですし、効果を発揮することが多いものです。
なるほど、いわゆる西洋医学か漢方医学か?の二項対立ではなくて、それぞれの得意なことを活かしながらケースによってうまく活用すれといいみたい。
相談する際は、自分の体調や症状をきちんと説明できることが大切
田辺さん:自覚している症状はもれなくしっかり伝えましょう。また、持病や大きな病気経験の有無、またそれら治療時期と治療による体の変化、後遺症などがある場合はもちろんお知らせすること。できればこちらをご覧になって、事前に自覚症状をメモなどを取り把握していらっしゃると一層的確な処方をすることができますよ。
飛び込みで入った私ですが、スネに傷持つ身の上 (要は既往症あり) なのでわりと細かく自分の体調について自己申告できるほどには把握しているつもり。とは言うものの、「そういえばこんなことも…」 など芋づる式になってしまい、やっぱり事前準備をして行った方がよりスムーズだな!と感じました。
薬局内はクラシックが流れ、リラックスできる落ち着いた空間です。
また、“舌診(ぜっしん)” という舌の状態を診たり、申告した症状によって肋骨のあたりや腹部をじっくり診てくださった結果、どうも肝機能がバテ気味の様子。むくみが強く出ていたり、上半身にのぼせがあるなど血液の循環が鈍い “瘀血(おけつ)” という状態にあるようでした。そういえば2週間ほど前に血液検査を受けたら、動脈硬化の危険因子であるLDLコレステロール値が高いというショッキングな結果が…。やっぱり、瘀血なんだーー!わーん!
病院と違ってとてもじっくりと症状を診てくださって、私は二つの漢方を処方していただきました。
なんとなくいい感じ。これくらいの感触から継続してみる
6月からずーっと、微熱が続いているのがもっともつらかった私に、「柴胡桂枝湯」 という体の熱や炎症を引き、体力が落ちている場合に相性が良いのだそう。消化器系の不振にも効果的とのこと、そう言えば8月は本当に食欲が落ちていたっけ…。もう一つはまさに瘀血対策。加味逍遥散は血液循環を良くし、身体を温めつつ上半身の熱も覚ますそう。田辺さんいわく、「飲み始めておくと更年期も重くならずに迎えられますよ」 とのこと。また、「よく寝た!という充足感と共に目覚め、適量のお酒も美味しく飲めること。こういう感じになりましょう」 と言われ、それこそが私の求める有りようだ!と痛切に感じました。
そして一ヶ月服用しました。
錠剤なので服用しやすく、お守りのようにピルケースに入れて日ごろも持ち歩いていたのできちんと定量を服用できました。体質をじっくり整えていくのが漢方だから、「劇的スッキリ改善!!」 という感想ではないですが、なんとなく飲んでいると楽だったかも…。もうしばらく続けてみようと思います。
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